失語症学の発展に向けて

言語聴覚士に役立つ書籍や考え方を紹介していきます

言語の専門家として

ことばの障害を専門とする言語聴覚士(以下ST)ですが、日本語の仕組みについて詳しく知っているSTは少ないと思います。

STの国家試験では、言語学の分野からも出題されるため勉強しますが、臨床現場ではほとんど使う機会はないです。しかし、相手が誤った発話をした時に原因を考察するには言語学の知識も必要になってきます。

言語学と言っても様々な分野があり、何から勉強していいかわからなくなりますが、私がお勧めしたいのは、日本語教育能力検定の参考書です。

日本語教育能力検定とは、外国人に日本語を教える日本語教師の資格です。外国人が日本語を習得するプロセスと失語症者のように母国語を再習得する過程は異なるところが多いですが、参考になる部分もあると思います。

日本語は世界の言語の中でも習得が難しいとされています。実際にこの参考書を読んで勉強してみましたが、知らないことや難解な部分がたくさんありました。

今後、その参考書の中から役立ちそうなところを紹介していければと思います。